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​No.007 (2021年10月掲載)

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双極性障害Q&A 人生行ったり来たりがリカバリー!

【紹介してくれた人】​山下はる奈さん (ピアスタッフ/精神保健福祉士/宮城県)  

【お勧めする理由】

私は、この本のタイトルも好きです。私のこれまでの人生も行ったり来たり…。

いろいろなことがありました。だからこそ、この本に出会えたことを幸せに思います。

本書は、双極性障害の経験者の加藤さんと精神科医の秋山先生が読者の質問に答える形で書かれています。加藤さんは、「私の回答が自身の経験の押しつけではなく、病気と上手につきあっていくための情報の1つだということを皆さんにご理解いただけたらうれしいです。」と記し、自分にとって助けになった仲間たちの視点や考え方も具体的に伝えています。

私は、加藤さんの経験の活用の仕方がとても勉強になりました。双極性障害の経験者である私も、ピアサポートにおいて、自分の経験だけではなく、仲間たちからの情報や工夫なども意識して活用していきたいと感じました。そして、質問に対するお二人の温かく丁寧な回答を読み、相手に想いを伝える姿勢も学ばせていただきました。

また、本書にはWRAP等いろいろな情報も掲載されています。自分らしい生活を送るには、様々なツールの中から自分に合うものを取り入れ自分が主体となって歩むことが大切だと私も経験から感じています。本書の「睡眠・覚醒リズム表」に私は日々の睡眠と気分を記入し、職場の利用者さん数人と表の見せあいっこをして、励まし合っています。同じような課題をもつ者同士、励まし合うことで体調管理の工夫が続いているように思います。

一方、普段の業務の中でピアサポートを活用しようとする時、葛藤を抱えがちです。状況をみながら自分の経験を必要に応じて伝える、その大切さと難しさを感じています。しかし、経験を活かして働けることは私の幸せであり、葛藤も含めて自分らしいリカバリーの過程にあることを、この本を通して感じることができました。

これからも、この本を読み返し学び続けたいです。いろいろな視点で学べる本だと思います。
ピアサポートの感覚を味わいたい方にもおすすめですよ。

こちらの紹介文掲載は草の根市民基金・ぐらんさんの助成により実現しています

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