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障害者手帳を持っていなくてもピアスタッフになれますか?

<質問者:精神的困難の経験を有する当事者>

Q.01

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※障害者手帳…ここでいう障害者手帳とは精神障害者保健福祉手帳のことをさします

手帳を持っている・持っていないことでピアスタッフの現場ではどんなことが起きるのでしょうね。

手帳を持っている私は、手帳を持っていない人から「自分は手帳を持つほど病気は重くないので」と言われることがときどきあるのです。手帳を持っている人と一緒にされたくないという戸窓いや抵抗を感じます。かつてわたし自身がそうでしたから。私が手帳を申請した理由は、偏見で見られたとしても制度の助けがなければ生きていけないだろうと覚悟したからでした。

覚悟して取得した故なのか、手帳について否定的な言葉に反応したくなる時期もありました。素直に話や理由を聞けばいいのに、よせばいいのに手帳のメリットを説明したくなるとか。

手帳をもっていないピアスタッフには、私とは別のこと起きるだろうなぁと想像したりします。手帳を持つ・手帳を持っていない理由は人生の数だけ存在するので、それぞれの背景にある理由を受けとめてほしいなぁと思います。

<レスポンスしてくれた人>

お名前:彼谷哲志さん

お立場:相談支援事業所で働く

ご地域:兵庫県

ピアスタッフ

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​…の思ったこと

 

お答えをするとしたら「働く職場次第」といったところでしょうか。

私がこれまで出会ったピアスタッフの中には既に障害者手帳を返還されたという方も実際おられました。実際そうした形でピアスタッフとして働く方は多くないように思いますが、いらっしゃる事もまた事実です。​

 

考えてみれば障害者手帳そのものが病の経験や生きづらさを証明するということでも無く、手帳を持っている、持っていないに関わらず経験した困難そのものは、その人にとっての真実ですものね。

​ 

そして、職場が障害者雇用の制度(国が障害者の職業の安定を図ることを目的とする法律)を使いたいと思った場合は障害者手帳所持の有無が関係してくるでしょうね。もっとも雇用契約を結ぶ形ではなく、登録制のピアサポーターなどの場合は、活動の間口が広く開いているようにも思います。

お名前:佐々木理恵さん

お立場:精神科医療の場で働く

ご地域:神奈川県

ピアスタッフ

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​…の思ったこと

<レスポンスしてくれた人>

ピアスタッフが病や障害の経験を糧にしている職種だとすると、病や障害の経験があることがまず第一義であり、手帳の有無が絶対条件ではないと思います。ただ、ピアスタッフを雇用しようとする職場がどんな人材を求めているのかと言うのが就職には大切になってきますよね。

 

それはその職場の提供するサービス(医療機関なのか、福祉サービスなのか、居場所的な場所なのか、または就労支援、生活支援、退院支援なのか、あるいは1対1なのか集団に対するものなのか…本当に様々な形があります。)によりますし、そこを利用する方たちがどんな方たちが多いのか(年齢層や利用目的等々…)によると思います。

私個人の考えとしては、ピアスタッフとして多くの利用者の方達と関わるときに、手帳を持っていない状況がピアサポートの妨げにならないのであれば、手帳の所持の有無は関係のないことなのだと思います。

​ 

ただし、障害手帳の所持が必須となる場合があります。それは雇用する側が「障害者雇用制度」を活用した上でピアスタッフの雇用を検討している場合です。その場合は「障害者雇用枠」での採用になりますから、手帳を所持していることが求められます。

お名前:長岡千裕さん

お立場:地域の相談支援機関で働く

ご地域:宮城県

精神保健福祉士

​…の思ったこと

<レスポンスしてくれた人>

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​※ピアスタッフの採用に関わった経験あり

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