Q.07
ピアスタッフとして働きはじめてご自身の病の仲間との関係になにか変化や影響はありましたか?
<質問者:今まさにピアスタッフ、ピアサポーターとして働いている方>
※レスポンス下さった皆様のお名前表記は、ご本人の希望するお名前にて掲載しております。
<レスポンスしてくれた人>
お名前: 吉田健一さん
精神科病院で働くピアスタッフ
AM-外来の受付での
サポート業務
PM-訪問業務
業務内容:
(2022.2.11掲載)
ピアスタッフとして働く中で、当事者仲間との関係にはあまり変化はない気がします。
共に行なったプログラムとしては、ラーメン会、心理教育などがあります。
ラーメン会では、メンバーさんと共に、企画したり、報告書として、メンバーさんに感想書いてもらったり、ラーメン屋さんの評価したり、写真を掲載しました。ピアスタッフなのだけどよりメンバーさんにより親しみやすいように努力しました。
やりがいとしてはメンバーさんが来てくれて、メンバーさんと接する事が出来るうれしさがあります。
何よりメンバーさんの笑顔を見ることがうれしいです。プログラム中において気軽に『よしけんさん』と呼ばれるのは嬉しいです。
ピアスタッフとして働く中で、ピアスタッフになる前からの仲間との関係で心がけたことは、仕事中と仕事後のスイッチの入れ替えをすることです。仕事中はメンバーさんには平等に接するように心がけました。
一方でコロナ禍前においては、仲の良いメンバーさんとはプライベートで遊んだりもしていました。しかし、仕事後でも、守秘義務には気を付けています。葛藤があるのは、私としては昔からの友人のつもりでも、前からの仲間から見れば、スタッフとしてとらえられているかもしれないことです。
でも私はスタッフになってからはメンバーさんと親しみを持ち、現在もこれからも関係性は変わりないと思っています。
お立場:
勤務時間:
1日8時間、週5日勤務(土、日休み)
ご地域:千葉県
私は、デイケアメンバーから、ピアスタッフになりました。
ピアスタッフになり始めの頃は、デイケア所属で、私がメンバーさんに対して身構えてしまい、スタッフルームの端で仕事していました。
3か月位経った頃にデイケア長より『メンバーさんの輪に入りましょう』と指導が入りました。メンバーさんは普通に接してくれました。
私が思っていたほどみんなに対して過敏になる必要はありませんでした。たんに私が身構えていただけかもしれません。その後は、当事者仲間と気軽に接する事ができました。
本質問回答の掲載は草の根市民基金・ぐらんさんの助成により実現しています。
(2022.3.15掲載)
私は、利用者として利用していた地域活動支援センターで、ピアスタッフとして働くようになってから、それまで仲良くしていた複数の利用者の方と自然な会話が生まれることが少なくなりました。
またピアスタッフである私のことを、いつでも助けてくれる専門職として見ている利用者は少なくないように感じています。
私はピアサポートの考え方を大切にしていることや、助ける・助けられるという一方向の関係性から生じていくものについて話し合ったりしますが、なかなか関係性は変わらず、お互いに望むような変化が生じないこともいろいろな場面でありました。
ただそのような中で、私自身利用者だった頃から、同じような方向に向けて共に歩いてきたYさんは、私がピアスタッフになってからも応援をしてくれて、お互い信頼と敬意を持ち合える関係性を長く築くことができていることは本当に嬉しく思っています。ピアスタッフとして働き始めてから、時には乱暴な言葉を扱う相手のことを許せない気持ちになったり、また時には相手のつらかった思いを分かち合って、その場でお互い涙を流すこともあったり、それから「ありがとう、おかげで気づけたよ」と相手から感謝の思いを受け取ることもあったりしました。
このように振り返ると、私というピアスタッフは、まず自分のこと(傾向や思考のくせなど)をよく知っている経験の専門家であること、また相手の経験に敬意を持ち、純粋な気持ちでかかわること、それから双方向で対等な関係性が大切であるということを大事にしているなと感じています。
私が大事に感じていることは、Tさんというピアスタッフの先輩からも少なからず影響を受けています。Tさんとかかわりはじめた頃は、ピアスタッフとして何を大切にしているかについて、Tさんがたくさんの言葉を用いて教えてくれたりしていましたけど、今ではお互いの日頃の姿勢から、見たり感じたりしたことを伝え合っていることが、相互の学びにつながっています。
ピアスタッフとして働き始めることとは、相手のロールモデルになることだったり、悩みを一番近くで聴いてくれる存在になったり、社会の問題と感じるものに挑戦することだったりするのかもしれません。時には壁にぶつかり、ピアスタッフとは何かを頭で懸命に考えることもあるでしょう。それもまたいいとは思いますが、あなたの周りにはほかのピアスタッフがいると思います。その人にぜひ声をかけてみましょう。
あなたの勇気がきっと相手に伝わり、あなたへの思いを真摯に届けてくれると思います。そして、いつも仲間がそばにいることを感じてみましょう。大丈夫、どんなことがあってもあなたはひとりではありませんよ。
<レスポンスしてくれた人>
お名前: ひろってぃ(青木裕史さん)
オープンスペースと地域活動支援センターで働くピアスタッフ
相談、事務、対応など
業務内容:
お立場:
ご地域:佐賀県、福岡県
本質問回答の掲載は草の根市民基金・ぐらんさんの助成により実現しています。