Vol.04 飛田 美幸さん
(2023.03.27 掲載)
インタビューの4人目は神奈川県でピアスタッフとして働いていらっしゃる飛田さんです。
飛田さんのインタビューは2回に分けての掲載とします。ここでは、飛田さんの1週間の流れについてお聞きしました是非お読みください^^
※注…このインタビューは2022年3月に実施したのものです。掲載時と状況が変わっている部分もあります。
呼ばれたい名前:みゆきちゃん
年代:40代
地域:神奈川県
勤務先:生活支援センター(※)
働いて何年目か:
ピアスタッフとして7年目
※生活支援センターとは…心の病をもつ方(精神科に通院加療中の方)一人ひとりが、地域の中で安心して自分らしい生活を送れるよう「相談支援」「場の提供」「生活サポート」という柱でサポートしている。
朝の開館準備ミーティングの後、地域の作業所が清掃に来てくれるのでその対応をします。午前中は開館準備、午後は記録を書いたりします。ときどき利用者さんとも話したり、随時入浴サービス使った後の清掃とかがあります。16:30頃になってくると、夕食サービスを利用する方がいらっしゃるのでその対応に追われています。
お仕事
一緒に働いている当事者職員さんが出勤ではない日なので、なるべく出勤しています。第2と第4火曜日の13〜16時くらいには会議があるので、その間私は、来館者が来た時に対応をする形になっています。他の職員さんが集中して会議ができるようにしています。でも、会議には私が議題を出すこともちらほらあります。
お休み
お休みの日は、大好きなカフェにいることもあります。整体に行くこともあるし、おうちでゆっくりすることもあります。
お仕事
8:45〜17:15
8:45〜17:15
お仕事
8:45〜17:15
この日もなるべく出勤している曜日です。朝、地域の作業所が清掃に来てくれるのでその対応をしています。
お仕事
8:45〜17:15
基本的にはお仕事ですが、年休は金曜日にとるようにしています。月曜と木曜に朝、作業所さんが清掃しに来てくれてその対応をすることがあるので、何も来ない金曜日に休みを取るようにしています。
お休み
開館時間が短い日で職員が少なくて済むので、休むようにしています。
お休み
休館のためお休みです。
以下、しっぷろメンバーからいつくかご質問し、みゆきさんにご回答頂きました。
勤務は(勤務日についてのスケジュール)はどのように決まっていますか?
私は固定ではなくて、一緒に働く当事者職員さんの来ない日になるべく出勤するようにしています。あと、祝日は開館しているのですがその時は職員が減るんですね。関係機関がやっていないので。だから自主的になるべく祝日に勤務をいれるようにしています。
飛田さん
なるほどですね。みゆきさんの役割について、一緒に働く当事者職員さんの役割との違いを含めて教えて頂いてもいいですか?
飛田さん
役割はちょっと違います。当事者職員さんは利用者さんと話すこともあるんですが、事務的なことが多くて、事務補助が多いです。私も事務補助をやることもあるんですけど、私は対話の部分とか、フロアでの対応をしています。前はプログラム運営とかもしていました。フロア対応の他に、コラム書いたりとかもしています。利用者さんとのコミュニケーションを図る部分とか、利用者さんとの関わりから得られたニーズを相談支援につなげるっていうことを意識しています。
そうなんですね、ありがとうございます。日々、働く上で工夫していることや心がけていることを教えて頂けますか?
服薬するのが不得意、というか忘れやすいんですけど、それは必ず忘れないようにいろいろ工夫しています。飲み忘れないように3日分ずつ持ち歩くようにしていて、毎日順番に入れたりしています。
飛田さん
そうなんですね。ちなみに服薬を忘れると飛田さんにとっては何が起きるのでしょうか?
飛田さん
睡眠が浅くなります。すごく眠くなるのに、浅い眠りになって寝た気にならないんです。日中うまく活動ができなくなっちゃって、日中の眠気がひどくなるんです。昼寝をしても取り戻せなくて、すごく効率が悪い、パフォーマンスが悪くなる感じで後々響くんです。それでも月1回から2回、特に朝の分を忘れてしまうんですよね。
勤務がある日の睡眠時間はどれくらいですか?
飛田さん
起きる時間は4:30で、起きられるように睡眠をなるべくちゃんととっているんですけど、それがなかなか出来ていないんですよね。理想は7時間なんですけど、スマホをみると5時間とかしかとれていないみたいです。あとは、布団で寝るようにしています。リビングの床でいつの間にか寝ちゃっている時があるんですが、その時は寝た気がしないので。どんなに固いところでも眠れるけど、布団が一番休めるなっていうのはあります。
起床時間、早いんですね。布団で寝ないと、仕事に響きますか?
響きます。朝、「仕事に行きたくない」と思うきっかけになってしまうんです。そういうことが全部重なると、行きたくないとなってしまう。
飛田さん
そういった時に、職場の方に相談をすることはありますか?
職場には話を聞いてくれる職員さんがいます。支援者と当事者のはざまにいると、距離感のことで考えることもあって。先日は近くの飲食店の場で話を聞いてくれた職員さんがいて、仕事どうこうだけじゃなくて、ちゃんと向き合ってくれる人なんだなとわかったりしました。
飛田さん
飛田さん
それは心強いですね。1週間の流れの中で教えてくださった「カフェ」はみゆきさんにとってどんな場所ですか?
カフェは自分の相談にも乗ってくれる場所です。実は一番相談しやすくて近い、居場所にもなるようなところが自分の職場になっていて、自分が働いていることによってその機能を持てないんですよね。それが今、カフェになっているんです。仕事が終わった後とか、休みの日に朝から閉店までいるときもありますよ。そこで作業するのが好きなんです。本当に、自分の元気を保つための場所みたいです。
そういった場所があるのいいですよね。そのカフェは、みゆきさんが今のところで働き始める前からのお付き合いなんですか?
2年ちょっとの付き合いです。はじめはおしゃれな店があるな〜と思って気になって、母とランチを食べに行きました。
飛田さん
そうなんですね。カフェができる前まで、そのカフェのような役割を果たしてくれていたところはあったんですか?
もうちょっと前の方が、普段からつきあってくれる友人がいた気がします。でも今の方が私はうまく回っている気がします。
飛田さん
普段からの友人付き合いも大事ですよね。そしてカフェの存在がとても良いことが伝わてきました。ありがとうございます。なお、働き始めてから7年目ということですが、カフェがある状態の方が働きやすいですか?
飛田さん
はい、しやすいですね。さらに地域で自治体の役員をやったりもして、地域に興味を持てるようになりました。それはよかったなと思っています。うまく回せないこともあるけれど、地域の人ってフォローしてくれるんだなっていうのがよくわかったりして。
地域の人とのつながり、素敵ですね。地域の方には、今の職場で働いていることはお話されているんですか?
全員には言ってないんですけど、マンションで役員の世話を焼いてくれる人には話しています。数人ですね。
飛田さん
みんながフォローしてくれるというのは、みゆきさんがピアスタッフと知ってフォローしてくれるというよりも地域の住民としてフォローしてくれている感じなんですか?
そうそう、そんな感じです。
飛田さん
そうなんですね、教えてくださってありがとうございます。話が少し変わるのですが、みゆきさんにとって仕事が面白いと感じるのはどんなところか教えて頂けますか?
飛田さん
私、人と接する仕事はしたいなーと元々思っていたんです。でもその場限りで終わる関係より、「話す」って感じの方がよくて、そこが重点的になっているようなところがよかったんですね。そこが今のところ(今の職場)だなぁと思ってて。だから働き始めた時からやりがいしか感じないんです。
自分が出来てないな、とか、仕事減っちゃったなとか、落ち込むことはやっぱりあるけれど、でも私を必要として来てくれる人もいて、「みゆきちゃんいてくれるから」と言ってくれる人もいて…。私は必要とされたいんだな、と思います。利用者さんに、自分が何かするというより、されている自分がいます。ここにいていいんだと思えるというか。
職場内も、いろんな人いるけど、皆さん仲がいいんですよ。始めの頃は、私も大変だったけれど私以上にみんなが大変だったと思うんです。私というものを受け入れるのが大変で、色々話し合ったりしたので。でも、仲間だから、って感じでお互い受け入れようとしたり、受け入れようとしてくれたりして乗り越えたから今があるんだなと思っていて。乗り越える前は、みんなをちょっと信じられなくなった時があったけど、でもそんな中でも、きっと大丈夫と思える自分がいたんです。それも相談できる職員さんや信頼できる上司が結構いたからだと思います。環境がすごくよかったなって思います。環境や人が良くて、やりたいことができて、やりがいもあって、だから面白んだと思います。
そうなんですね、ありがとうございます。最後にこれからやってみたいことがあればそれについて教えていただけますか?
飛田さん
今やっている仕事をもっと早くこなせて、言われた時間内にできるようになって信頼も得られたら、まずは職場内の利用者さんの話をもっと聞いたり、まだ伝え切れていない部分もあるのでお話したりできたらと思います。そして、私は元ひきこもりなので、訪問などをしてそういう人とお話とかできたらなって思います。何かしら通じるところあるかもしれないから、そういう人と定期的に会ったり話したりできる自分になれたらと思っています。
色々お聞かせ下さってどうもありがとうございました。これからのご活躍も応援しています^^
<インタビューを終えたみゆきさんからひと言>
自分の中で出来ていない部分があるなーって思うんですけど、そこだけに目を向けず、自分のいいところもちゃんと目を向けてくれて教えてくれる人がいるから、私自身、できていないけどがんばることだけはしているなと思えてます。そこの部分をちゃんと見てくれてる人もいるんだなって思うから、自分なりにでも頑張っていれば、どこかで誰かがちゃんと見ていてくれるなって思います。家族にも職場にも地域にもフォローされながら生きていくのもいいなって思います。
★毎月センターだより(みゆきさんの職場発行している通信)にコラムを書いているので、もしよかったら読んでください。
1日の流れはこちらから
本インタビューの掲載は草の根市民基金・ぐらんさんの助成により実現しています。