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​No.011 (2023年6月掲載)

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奇跡のリンゴ 「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録

【紹介してくれた人】​大石 泰治さん(ピアスタッフ/障害福祉サービス事業所施設長/福岡県)  

【お勧めする理由】

私が紹介したい本は、木村秋則さんの「奇跡のリンゴ」という本です。
出版されてしばらくは話題になり映画化もされました。

 

木村さんは代々続くリンゴ農家の息子で、紆余曲折ありリンゴ農家になりました。

リンゴの栽培には大量の農薬を使いますが、木村さんの奥さんは農薬がダメだったようで、木村さんは無農薬でリンゴを作る事にしました。無農薬でのリンゴの栽培はとても難しく、前例がないようでした。それでも木村さんは無農薬での栽培にこだわり、何年も試行錯誤をしましたが、結局上手くいかず近くの山で自ら命を断とうと思いつめ山に行きました。

 

その時に山の土はふかふかしており、肥料をやらなくても木が大きく育っていることに気付き、土が一番大事だと閃きました。その後、雑草が生えてもそのままにし、山と同じ条件の土をリンゴ畑でも再現しました。そして、無農薬でもリンゴが実るようになり、そのリンゴはとても美味しく、2年ほど経っても腐らず美味しいそうです。
 

木村さんの生きてきた道を、自分の人生と比べてみたら不遇な時期を耐え忍ぶとやがてトンネルを抜け、想像もしていなかった現実が訪れるのだと感じました。

 

私自身にも死がかなり迫ったことがありました。

そのことを境に私も考え方を変え、生き方が変わっていきました。不遇な時期は誰にでもあります。辛い時や悲しい時は、消えてしまいたいと思うことが皆さんにもあるかもしれません。

そんな時は、泣いてもいいし、迷惑をかけてもいい、愚痴や文句を言ってもいいと思います。

どんなことがあっても、周りが皆、敵であっても、自分だけは自分の味方であってください。

 

自分で自分の味方をしてあげて、自分自身を許してあげられたら、おのずと道が拓けると思います。そして自分を信じられるようになり、自分のことが好きになってきたら、見える景色が変わり、きっとぐんぐんリカバリーしていきます。

木村さんの本を読み、周りから相手にされなくても、死を覚悟するくらいきつくても、生きていたら必ずいい日がやってくることを改めて確信しました。

いい日なんてくるはずがないと思う方もいるかもしれませんが、辛さや苦しみの後には必ず喜びと幸せが待っています。そんなことを感じさせてくれる本でした。

こちらの紹介文掲載は草の根市民基金・ぐらんさんの助成により実現しています

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